「お洒落」と「身だしなみ」の違い
こんにちは。
パーソナルスタイリスト
服装診断士
MOTE服コーディネーター
の三好宏樹です。
ファッション(洋服)に関わると「お洒落」というワードをよく聞きます。
また「身だしなみを整える」など「身だしなみ」と言うワードも聞くと思います。
わたしもパーソナルスタイリストとなる前に恩師から
「お洒落は自分本位、身だしなみは相手本位である」
と言われたことがあります。
今回はそんな「お洒落」と「身だしなみ」の違いについてです。
お洒落とは?
「お洒落になりたい!」と思う人も多くいるかもしれません。
そういった悩みでわたしの元に相談しに来られる人も実際多くいます。
お洒落と言われることは、今ではプラスの意味で用いられることがほとんどです。
しかし、何でもお洒落が絶対に良いとはわたしは思いません。
お洒落という言葉を調べてみると、「垢抜けた」「気の利いた」などの意味があります。
また戯れという字から転じて出来た言葉とされています。
戯れは「ふざける」「風情」と言った意味も含まれており、これらからお洒落とは型にハマらず、どこか自由でいるようなイメージが強いです。
つまり、ファッションにおけるお洒落とは自分が良いと思った洋服を着ていることだとわたしは考えています。
これは、自分の価値観のみで判断していることなので、周りの評価は気にしていないことになります。
例えば雑誌に取り上げられるような独特なファッションをしている人を想像してみてください。
そういった人のほとんどが周りからどう見られるかよりも、自分の価値を大事にしています。
つまり、お洒落とは”自分本位”であるということです。
お洒落がマイナスイメージになることも!
お洒落は時としてマイナスイメージになることがあります。
分かりやすい例を出すと、お仕事で初めて訪問する会社に「印象に残すためにお洒落しよう!」と派手なスーツに派手なネクタイをして訪問すれば、もちろん相手先の方は「なんてチャラチャラした人なんだ」という印象を持ってしまうでしょう。
これがどこかのパーティーなら「素敵なスーツにネクタイですね!」と良い印象を得られたかもしれません。
このように行く場所、会う相手、などTPOを無視して”お洒落でカッコいい(可愛い)から良い!”
と自分本位でいると、時としてマイナスイメージになってしまうことがあります。
身だしなみとは?
一方、身だしなみとは、漢字で書くと「身嗜み」と書きます。
「身」とは自分のことであり「嗜む」とは見苦しくないよう整えるという意味があります。
見苦しくないように整えるとは、誰から見られて見苦しくないようにということでしょうか?
もちろん、お会いする”相手”からです。
これは自分のことよりも、「相手にどう見られるか?」を重視しています。
目上の方と会う時、冠婚葬祭など、相手を軸に自分の着る服を考えます。
つまり、身だしなみとは”相手本位”であるということです。
身だしなみばかり気にすると素朴になってしまう
身だしなみは相手本位だと述べました。
では常に身だしなみ(相手)のことばかり考えていては、せっかくのファッションが全く楽しめなくなってしまいます。
また、「控えめにしよう」「普通でいいや」という考えが強くなり、どんどん地味になってしまうかもしれません。
これもまた時として相手に「なんか地味で印象に残らなかったな〜」といったマイナスイメージを持たれてしまう可能性もあります。
お洒落と身だしなみのバランスを大事にする
お洒落と身だしなみの違いはなんとなく分かっていただけたでしょうか?
ここまで読んで下さった方は、「結局どっちを大事にすれば良いの?」と思われているかもしれません。
大事なのはそのバランスです!
どちらかを無視するのではなく、どちらも考慮することです。
お洒落は自分本位、身だしなみは相手本位と述べました。
つまり、自分と相手とどちらも尊重すると言うことです。
これはどう言うことかと言うと、
1.TPOに合わせて相手にどんな印象を与えたいかを考える
2.与えたい印象に合わせた洋服かつ自分にも似合っている洋服を着る
例えば、服装は自由な会社の飲み会があるとします。
もちろん、上司もいれば部下もいます。
その中でどんな服装をしていてけば良いのでしょうか?
「上司もいるし、いつも通りスーツで行こう!」
これはせっかく普段とは違い、服装が自由となっているにも関わらず、いつも通りスーツで行けば、「なんだ、今日もスーツか。つまらないやつだな〜」となるかもしれません。
逆にジャラジャラとアクセサリーをたくさん付けて、自分はこれが好きだからとお洒落を貫き通せば、「なんてチャラチャラしてるんだ」となる可能性もあります。
では何が良いのか?
まず、相手にどんな印象を与えたいのかを自分で考えます。
「上司もいるし清潔感は出そう」「部下や女性社員もいるからお洒落に思われたいな」
などなど…
その場に来るであろう人に、どんな印象を持ってもらいたいのかを明確にします。(ここは相手本位)
その後、与えたい印象にそった範囲で自分の好きな洋服を選びます。(ここは自分本位)
このようにお洒落と身だしなみのバランスをその時々で調整すれば、もっとも最適な洋服を見つけられます。
これはわたしが提唱している”MOTE服”の理論でもあります。
是非、参考にしてみてください。
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